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正常性バイアス

正常性バイアスとは、災害や危機が発生する可能性を過小評価したり、無視したりする認知バイアスのことです。物事は常に過去と同じように進み、未来も現在と同じようになると考える傾向のことです。このバイアスは、被害を防いだり、危機を緩和するために行動を起こす必要がある状況では、危険なものとなりえます。


正常性バイアスは、人生でほとんど、あるいはまったく重要な否定的出来事を経験していない人によく見られます。悪いことは他の人にしか起こらない、自分は災害とは無縁だと考えているのかもしれません。その結果、必要な予防措置を講じなかったり、差し迫った危機に直面しても行動を起こすのが遅れたりすることがあるのです。


正常性バイアスは、緊急事態に深刻な影響を及ぼすことがあります。たとえば、ハリケーンや山火事の前に避難するようにという警告を無視したり、深刻な病気の症状が出ているのに診察を受けるのが遅れたりすることがあります。また、食料、水、その他の物資の備蓄など、緊急事態への十分な備えも怠るかもしれません。


正常性バイアスを克服するためには、災害や危機は誰にでも起こりうるということを認識し、それなりの備えをすることが重要です。そのためには、家族で緊急時対応計画を立てたり、防災用品を備蓄したり、潜在的な脅威について常に情報を得るなどの行動を取ることが必要です。また、自分自身や周りの人を守るために、常に警戒し、必要なときには進んで行動を起こすことも大切です。